皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長の上西一美です。ドライブレコーダーの運用では、「その事故の分析が重要」、こんな言葉をよく聞きますが、それは大きな勘違いであり、間違いです。
もちろん、分析することは当たり前にやるべきことです。ただし、ドライブレコーダーを何のために運用するのかが理解できていない方は、この分析に固執してしまいます。
皆さんはドライブレコーダーを何のために運用していますか? 答えは当然、「交通事故防止」です。では、交通事故を防止するために、必要不可欠なことは何か? それは運転者の行動を変えることです。
残念ながら、分析では、運転者の行動を変えることは不可能です。その分析結果をいかに運転者に伝え、行動させ、また行動できているかを検証するかが重要なポイントなのです。
つまり、分析が重要ではなく、分析した後が重要だということです。私はコンサルを行う際、分析後の運用をサポートすることがほとんどですし、むしろ分析は、これだけ多くの事故を見ていますから、動画を多くても数回見れば運転者のヒューマンエラーのパターンがすぐ見えてきます。「このミスを今後どのように再発させないか」。ぜひ、皆さんもこちらに注力して頂きたいと強く思います。